続・極限捜査
前回は読了後すぐに書き込んだので、いい加減な一口メモしか残せなかった。
- 作者: オレンスタインハウアー,Olen Steinhauer,村上博基
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 文庫
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その日、わたしはひとりの男が埋められるのを見た。人間が人間にどこまでできるかを、百年見てきた男だった。わたしはいま、人妻のベッドで涙をこぼしている。人間は人間にそんなこともできるのだ。
「家には人が住める。家は人を守ってくれる。芸術になにができる。ネストールが壁に絵をかくたび、看守にみつからぬよう、おれたちの誰かが濡れ雑巾で拭いていた」彼は手でテーブルをたたいた。「きれいなものだよ、芸術ってのは。けど、拭けば消えてしまう」