言葉の意味はよく分からんが、とにかく凄い萌えだ

 結局、憑かれたように関連サイトをめぐっては情報を収集する。
 人のことは言えませんが、凄いね、我ら大衆の貪欲な情報欲は。
 満たされぬ感情をコアにしてそれぞれの言葉を持ち寄る小規模な交流サイトがあり、言葉ができそれを資本とすることの出来る人が運営するサイトが少しずつ立ち上がり、それが先述の小規模交流サイトをつなぎ合わせていく。結果として、テレビ放送やDVD発売にまでいたって、さらなる草の根のファンを増殖させていく(わしもそのひとりであったが……)。
 コメント欄を信じる限りでは、「自分も**様の最新情報に接したい!」っていう憧れ一本で語学に励み始める人々もいて、言葉はさっぱり分からないのに、原語で最新ドラマを見るという。こういう人々の多くは、フルタイムで働いていない人々のようである。
 60年代におけるロックや映画とアメリカとの関係もこんなだったとは思うけれど、「知りたい」「近づきたい」という貪欲さが作り上げていくネットワークとその社会的な力というのに直に接することができたのは幸いであった。文化社会学者はこういう凄みに迫れないといけない。