LAPD

 

ハリウッド警察25時 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

ハリウッド警察25時 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 ハリウッドの警官たちの日々というか。サーフィンに夢中なバカもいれば、夜間大学に通って警部補を目指すシングルマザーもいる。そして五十年以上警官をやっているので半ば神になってしまった巡査部長に、何とかして映画産業に関わろうとするミーハーもいる。自分探しに警察に入ってしまったボンボンもいれば、おとり捜査で危険な目にあう日系人女性もいる、といった具合。
 LAPD(ロサンゼルス市警察)というのは悪徳警官が多くいることで名高く、また、ロス暴動の引き金を引いたことでも有名だが、その後、内部監査課が創設され、黒人やヒスパニックだけを逮捕していないかを理不尽に監視されることになった。その結果、白人が殆どいない地区においてさえ、「白人も逮捕しているよ」という趣旨のニセ報告書を書き続けさせられるという馬鹿げたことになっているようだ。

 およそ三箇所で熱い展開があり興奮させられるのだが、全体としてはちょっと長いかという印象。三分の一は頁を減らせたと思う。