ボールペンを選ぶ・再考

 今朝方、早速、jetstream 3で某ロゴス誌の査読の作業を行ったのだが、そこで、前回の記事を大幅に見直す必要を感じた。


 私の場合、A4一枚に2頁が収まるようにプリントアウトした原稿に朱筆で気づいたことや改善要求を書き込んでいくのだが、0.7mmのボールペンでは、あんまり多くのことが書けないのである。確かに書きやすさの点では飛躍的な向上を見たのだが、小さい字を書こうとすると、ペン先の滑りの良さも相俟って、限られたスペースをはみ出してしまうのである。
 そこで、signoの0.5mmに持ち替えたところ、この問題はたちどころに解決してしまったのだ。


 こうなってみると、前回の考察では、使用の様々な文脈を見落としてしまっていたと言わざるを得ない。社会学者としてはイタい見落としである。


 そこで、適所性といったことを考えてみると、jetsreamはメモ帳に自由にアイデアを書くのには向いているが、限られた紙幅に細々と雑感を書いていくコメントの作業にはそのペン先の細さによってsignoが優れていると思った。
 そして、今回の再検討における最大の驚きであったが、使い道がないと思われていたclip onなども、書籍にアンダーラインを引くのには向いているように思えるのである。より正確に言えば、jetstreamやsignoの書きやすさにはどこか繊細さを感じさせ、そのような繊細さを、書籍にダラダラとアンダーラインを引くといういい加減な作業に用いるのには抵抗があるということで、いわば消去法的に適所が見つかったのである。