極限捜査

 

極限捜査 (文春文庫)

極限捜査 (文春文庫)

 共産主義国家で起きた連続殺人。だが捜査にはKGBが介入、事態は混迷する……独裁政権下の刑事の絶望的な戦いを描く警察小説。
 刑事としての責務か、人としての矜持か。東欧の国で捜査官を務める私を、その問いが苦しめる。元美術館長の変死、画家の惨殺事件、政治委員夫人の失踪、終戦直後の未解決事件……山積する事件に影を落とす、国家の暗部。破滅を覚悟し、私はその闇へ切り込むことを決意した。熱く、骨太に、刑事たちの誇り高き戦いを描く警察小説。

 ★★★★(星4つ。必読!)
 今年のベスト3には入るだろう傑作。つまり、本年3度目の一気読みであった。出てくる夫婦、出てくる夫婦、みんな不仲!(笑)。温和で気弱な主人公かと思いきや、とんでもない暴力衝動が突然爆発!(笑)。などの笑いどころはあるものの、基本的には、大変シリアスで暗い気持ちになれる硬派な警察小説でした。