商店街的な

改善点を見出すこと


 商店街的なものとはなにか。それを見るためには、たまにテレビでやっている経営コンサルタントの説教番組を見るのが良い。あるいは、昔みのもんたが司会をしていた「愛の貧乏脱出大作戦」などという番組もためになる。
 そこに出てくるサンプルというのは、店にしても店主にしても、「まあ、売れるわけ無いよな」なものばかり。どこにでもあるようなラーメンを売るラーメン屋。店内が薄暗いコンビニエンスストア。客の前でテレビを見続け電話をし続ける店主。かかっているテレビは水戸黄門か巨人戦。置いてある雑誌はいつも近代麻雀である。
 向上意識がないのか、といえば「ない」のであって、それはなぜかといえば、彼らの商売に新規顧客の獲得という思想がなかったからである。
 お得意さんが週に何度か訪れる。お得意さんはお得意さんで特に理由も無く、そこへ子どもなんかを連れて行くのだ。もちろん子どもが色気づけば、床屋にはいかず美容院へいく。薄暗い文房具屋ではなく明るいコンビニでルーズリーフを買うだろう。