UDON

 UDONをみてきた。

  1. 総評  トータルな話として見た場合、可もなし不可もなし。予想できる筋書きの範囲内である。観る人は自分なりの面白さを見つけに行かないとつらかろう。
  2. 大量伝達装置への嫌悪  劇中ワリと驚いたのは、製作者による、大量伝達装置の垂れ流す薄っぺらな情報への嫌悪感の表明である。誰にでも届いてしまう「情報」として包装されてしまった映像・言葉というもののつまらなさが分かりやすく提示されていた。体裁のよい反省のフリというにはくどかったので、本気の決意表明かもしれん。
  3. 地下水脈のようなうどんネットワーク  それに対置されるのが、ゲリラ戦を戦う住民=兵士らにおけるように原住民らに密かに共有されるうどん屋についての情報である。暖簾もない店の体をなしていない場所へ人がうどんを求めてやってくる。そこから生じる「ありえない」人々と事件についての挿話が面白かった。