ロラン・バルト
彼の(社会学者にとっての)最高傑作はエッセイの中にあり、とりわけ「現代社会の神話」の中にある。
- 作者: ロランバルト,Roland Barthes,下沢和義
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2005/02
- メディア: 単行本
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彼はあまりに鋭かったので文化研究者らは無理やりに批判し倒さざるを得なかった。そのために、彼の思想から社会学的エッセンスを汲み取るチャンスは失われてしまったように思う。
確かに体系性はない。というか、体系を目指した作品はむしろ社会学的には時代遅れになってしまっている。しかし、彼がエッセイ中で一段落ごとに閃かせる知恵と渉りあえるのは、社会学の分野では、アドルノかゴフマンぐらいしかいなかったのではないか。