さよならダイノサウルス

 

さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)

さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)

 SFの名作に挑戦第三回はSF界のJ.ディーヴァーこと、R.J.ソウヤーの『さよならダイノサウルス』。
 恐竜が滅んだ理由を探りに過去へ飛ぶ話なのだが、最終的には、以下の問題が解決する(一部、訳者解説を参照した)。


 1.恐竜はなぜ滅んだのか
 2.恐竜はなぜあんなにでかいのか
 3.太陽系はなぜこうなっているのか
 4.タイムトラベルはなぜ可能なのか


 これらの問いが文庫300ページで解決するのだから、ほら、お買い得!……なんだけれども食い足りない感。圧倒的な時間的・空間的スケールを背景にしつつ、恐竜の滅びの姿という泣かせる素材を持ってきながらも、殆ど詩情を感じさせないのだ。
 理由はうすうす分かってるのだが、ネタバレになるので触れない。