機内映画

 連れ合いのコツコツ貯めたマイルで10日ほど米国に行ってきた(感謝!)。イベント的には、ニューヨークにてハロウィンのバカ騒ぎを目撃し、オバマが大統領になったところを見届けたのが有意義であった。

 考えてみると、この8年は、まさにアメリカの栄光と衰退であったわけで。ニュー・エコノミーなるアホ学説が出てくるほどの好景気に始まったものの、9.11に動転して、アフガン、イラクを攻撃。不思議な石油価格の高騰に、底知れぬ金融不安で幕を閉じた。その過程で日本は、韓国や中国、そしてEUではなく、アメリカを永遠なるパートナーとする決定的な選択を行い好景気のおこぼれに預かってきた。今後はそのツケを払わされることになるかもしれぬ。

 そんなことも考えてみたが、機内の12時間を過ごすには全然足らず、結果として映画を見ることに専念した。
 

オリジナル・サウンドトラック『ゲット・スマート』

オリジナル・サウンドトラック『ゲット・スマート』

 なかなかのボンクラ映画。007パロディーだが、後半は力の入ったアクションを見せられる。時間つぶしには最適だった。


 Swing Vote、あらすじはリンク先を参照。このケビン・コスナーが劇中ずっとダメな親父を演じ続けていてイライラしっ放しであった。どうせ真人間になるのは分かってるんだから、そんなに枕を引っ張る必要があったのだろうか。とはいえ、ダメ親父のご機嫌を取るべく、民主党候補が中絶反対を謳い、共和党候補がゲイ解放をCMで流すという笑える風刺もあった。タイムリー。

 

Wall-E (Dig)

Wall-E (Dig)

 これはずっと前に、主人公の動作にチャーリー・チャップリンのそれを採用しているという監督インタビューを視て、俄然見る気になった作品。チャーリーリスペクト溢れるウォーリーの動作に涙腺が緩みっぱなし。サイコーだった。もう、ピクサーが顕在ならジブリがなくなっても平気だわ。

 

Henry Poole Is Here

Henry Poole Is Here

 前半15分ほどこの映画はホラーになるのかヒューマンドラマになるのか分からぬ不気味さがあってニヤニヤしていたのだが、結局凡庸な後者であることが分かってガックリ。けれども、前評判全くナシに視る映画にはそういう面白さがあるなあ、と思った次第。